胸を張って、「日本人です!」と言いながら、世界のどこへでも行けますように
アジカン、こと
ASIAN KUNG-FU GENERATIONの
後藤正文氏の日記を読み始めたのは日本から帰ってきてから。ツイッターで「いいこと言う人だなあ」と思っていたらなるほど、ミュージシャンだったのか、納得。
ミュージシャン、特に詩を書く人は上手に言葉を取り出せる人が多いように思う。
後藤氏は全く無償の「
The Future Times」という新聞も発行しています。
ちなみに園子温監督映画「希望の国」の存在を知ったのもこの新聞から。
「もう、ぶん殴られてもいいなと覚悟して」製作に望んだ園監督のインタビューは内容が濃くて、いろいろと考えさせられました。
12月22日「メリシャカライブ 西本願寺」より抜粋:
震災以降、お金での募金(義援金)も直後にやってみたものの、その実体の掴めなさというか、感触のなさに戸惑った。銀行行って終わり、みたいな感じは嫌だなと思った。だから、俺は身体と時間を差し出そうと思って『THE FUTURE TIMES』を自腹で作った。歌いに出掛けたりもした。どちらのほうが効果があるのかは、分からないけれど、お金では買えない「時間」とか、俺の「身体」とか、「行動」とか、そういうもんを差し出したいと思ったことを思い出した。
12月6日「故郷でのライブ」を読んでいたら切なくなった。
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俺は、無関心ではいられない。
実家に帰って、美味しいカツオの刺身が食いたい、ぬるめのお湯で新茶を飲みたい、桜えびのかき揚げを齧りたい、吉田の鰻をスーパーで買って食べたい、牧ノ原に登って大井川を眺めたい、岸の山からショボイ六合の60ドルくらいの夜景を眺めたい、静波の海岸で「やっぱ海水浴向いてないわー」って思いたい、友達や家族と女泣かせという清酒で一杯やりたい、親戚の田んぼで田植えをしたい。
そういうもの全部、取り上げられたくない。
いつか死ぬけど、死ぬまで失いたくない。
死んだあとも、残っていて欲しい。
泣けてくるほど、そう思うよ。強く。強く。強く。12月6日。