粟麩の黄色は粟の色
日本に住んでいた時も、ドイツに来てからも「食べるものは和食が一番好き」というのはずーっと変っていません。生湯葉、生麩、銀杏、ゆりの根、柚子、茗荷、、、好きなものはドイツにないものばかり。年に何度かは「なんでここに住んでいるのだ?」といまだに不思議な気持ちになったりしています。
ドイツで懐石(らしきもの)を作り始めた12,3年前、いろんな理由から主に榎木伊太郎さんの「精進料理」という本を頼りに精進料理を手探りで作り始めました。この本には「「生麩」「こんにゃく」「こんにゃく卵(芸術品です)」「豆を使った精進だし」などかなり本格的なものが載っています。
一番最初に「生麩」を作った時は蒸す時間がわからず、榎木さんの店に国際電話を掛けて尋ねるという暴挙も。(笑)でも親切に教えていただきました。しかしこの作り方だと本式なのですが生地を揉みこんだりするのに体力と時間がかなりかかるのです。結局2,3回作っただけで終わっていました。
その後また生麩を作るきっかけが出来たのは6年前、
この本を購入した時から。この中にある「蓬麩」の作り方を参考にしながら、また私の生麩作りが始まりました。
前置きはこれくらいにして、材料を角にあるビオラーデン(無農薬、または低農薬の商品を扱うお店)買いに行きます。
北ドイツはもう暗いなあ。。。これでも朝の9時過ぎ
乳製品や豆腐、冷凍食品
野菜や果物
粉類はこちら。小麦、スペルト、ライ麦、蕎麦、キヌア…等々。
粒のものを購入しても買えばその場で製粉(タダ)もしてくれます。
Hirse(粟)はこちら、産地や粒の大きさが結構違う
なぜか「日本産」の黒胡麻発見!!
今年日本で散々日本産のものを探してなかったのになぜここに。。。
400gで6.29ユーロ(850円くらい)、これは高いのか安いのか?
さあ作り始めます。基本材料はドイツ産小麦粉(できれば強力粉)、アメリカ産の粟、中国産(これはビオのではない)の餅粉、フランスの塩。
小麦粉1kgにぬるま湯と塩を加えて練ります。ミキサーが壊れそう~~~。
20℃の室温で1時間寝かせます。
ついラップしなかったんで乾いてます流水で白く濁らなくなるまで洗い
取り出したグルテン。これで大体350gくらい。(レシピより少なめ)
グルテンを細かく切って餅粉、砂糖、塩、片栗粉、山芋の粉を戻したものを入れてスピードカッターにかける。
炊飯器で別に炊いた粟1合を二回に分けて加え、さらに攪拌。
まとまってきたら、最後に手でよくこねあわせて整え
流し缶に入れ、30分蒸す。
冷ました後に切り分けます。
(これが一番苦手だったりする)850gくらい。
うーむ、色が白っぽい~。やっぱり着色するべきだったのか。
しかし「粟麩」というよりは、「粟の生麩寄せ」って感じ。
今回は割に「むっちり」仕上がったのでまあまあかな?
実はこれは今使うわけではなく、今月末のお茶事のお稽古に使う予定なのです。切り分けた後にラップして冷凍庫へ直行しました。しかし、まだ献立が全然決まってない~~。いつものごとく、決まるのはお茶事前日なんだろうなあ。
やれやれ。
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