ほんのりの赤
洗心亭では毎年10月の終わり頃に茶事の稽古をしてきましたが、今年は少し早めに炉開きの茶会にしてみました。
ドイツはこの秋はずっと雨が多く、なかなかすっきりしないお天気でしたが茶会の日はなんとか雨が降らず気温も下がらず、まずまずのお茶会日和。
大徳寺「関 南北東西活路通」
香合 苫屋
敷袱紗 上田桐
席入の後は懐石
向付 ムール貝と胡瓜、鳴門若布の土佐酢和 針生姜
汁 小豆豆腐 落辛子
飯 一文字
煮物椀 蕪蒸し 海老 銀杏 穴子 山葵 銀餡
本当は蒸した後に秀衡椀に移す予定でしたが…
蕪蒸しが柔らかすぎて断念。(^_^;)
蕎麦猪口に入れたままにしました。
蓋付の器が欲しくなってくる。(収納に困るからダメだけど)
いつか薄い木の板で蓋を自分で作ってもいいかもね。
飯器
銚子
焼物 ヘブ鯛丹波焼
八寸 Sprotten(小型の鰊の仲間)の燻製 胡麻ケールチップ
青汁の材料でも有名なケール(ドイツ語でGrünkohl)は今から本格的なシーズンに入っていきます。ケールチップスは去年ハマって数えられないくらい作りましたが、胡麻油とすり胡麻を使うと韓国海苔風でまた違った美味しさです。
強肴 蓮根丸 占地 莢隠元 人参紅葉
精進 柿膾
香の物 大根べったら漬け 白菜漬
主菓子はやっぱりこれでしょう、の「Jack O'Lantern」
この日はハロウィン前日。
かぼちゃの練りきりなので少し柔らかめです。
後入の花は檀と菊
そして今回お久しぶり、なのは釜と炉縁
最後に茶会で使ったのは私がまだ日本に住んでいた頃。
あんまり使わないとさすがにかわいそうですね。
でも使ってみると柄杓で湯を汲む時とか、当時の感覚がよみがえるから不思議です。
釜は山水地紋があり、眺めているとなかなか楽しい。
花三島の水指は昔母親が韓国旅行で求めてきたもの。
コロンと可愛いフォルムなので女子に人気です。
茶入は膳所で仕覆は大阪蜀江、茶碗は萩
茶は上田流当代お好みの「常盤の昔」
薄茶の菓子は雲平の紅葉と銀杏、押しものの田舎家
雲平のぼかしはなかなか手強くていつも試行錯誤の繰り返し。
田舎家は焦がしアーモンド入りです。
それにしても、写真が悲しい。(T_T)
もうちょっと綺麗に撮りたかったなあ。。。
どんどん暗くなってくるし、これが限界でした。
薄茶では最後に手燭を使って
ドイツはこの茶会の日から冬時間に変わりました。
それまでと一時間ズレた(日没は早くなった)だけですが、この日を境に午後になるとあっという間に日が暮れてしまいます。
これから4月まで冬時間とともに炉に切り替わり、寒くて暗くなってしまうのは仕方がないけれど、暖かいお茶が本当にしみじみ「美味しいなあ」と思える季節の到来でもあります。