白と紫の紫陽花
先々週の雨のお茶会、私は絽の帯と着物でしたが娘には紫陽花の振袖を着せていました。この振袖は23年前にドイツとオランダの茶会で私が着物を着るとわかった時に、母がどこかから調達してきたものです。季節は6月だったので単衣、そして洗える素材で出来ています。
振袖だけど色目が少なく白地の部分が多いのでわりにスッキリ
ドイツの夏は寒いことが多いので(12~15度位まで平気で下がる)7月・8月の盛夏でも単衣の着物を着ることが多いのですが、やはり夏は涼しげな印象の方がいいですね。
洗えるので気軽に茶会で生徒さんに着て貰ったり、結婚式の写真撮りや披露宴に貸してあげたりと、ドイツは夏のイベントが多いので20年の間に本当に何人もの人に着てもらいました。振袖も振袖冥利に尽きるに違いない。(笑)
この振袖、初めて外国で着た時はフツーの金の帯(もちろん変わり文庫のつけ帯にしてもらった)を合わせていたのです。ちなみに帯締めと帯揚げは無し。
しかし当時その写真を見た私の母は
「さびしい」
「つまんない」
「地味」
・・・と、バッサリ。(笑)
その頃は私がドイツへ行くことが決まる少し前だったので、もう一度帯を作り直すことにしたのです。
洋服感覚で着物の色あわせをするのであれば、着物の色目から色を取り出して組み合わせるとスッキリするし、無難でおとなしくなります。そういうのも悪くはないけど「着物は着物の色あわせがあるの、洋服とは違うのよ。」と主張する母。
20歳やそこらだった私は母がどんな色のどんな帯を持ってくるのか、まったく想像できませんでした。(今でも怪しいかも・汗)
そうこうしているうちに、母が選んだのは古典柄の赤と金が効いている緑の帯
もちろん付け帯にしてもらう
着物に合わせるとこうなります
そして帯揚げと帯締めとなるわけですが・・・皆さんだったら何色を持ってきますか?
(そういえば「紫の着物 x 緑の帯」のコンビネーションは
ここにもあったけど、舞妓さんなので帯揚げは銀箔の朱赤でしょうね。)
母は意外な色を持ってきました
なんと鮮やかなオレンジだったのです
なるほどなあ。。。
オレンジが入ることでパッと明るく、かわいらしくなります。
こういう組み合わせ方、未だに母にはまったくかないません。私の妹も着物が嫌いなわけではないのですが、全然着ないのは多分こういうあたりが良く分からなくて不安だからなんだろうな。
さて先日の茶会のお嬢さん
23年前、同じ場所で自分がこの着物を着ていたと思うといろいろ感慨深い。
この場所では茶会ですでに結構いろんな人にこの着物を着てもらっているので、まったく初めてというわけではないのだけれども。。。
やはり自分の娘がここに立っているというのは不思議な感覚です。そして娘の年齢もぐんぐんその当時の私に近づいているわけで、「そうか、うーむ・・・」と唸るばかりのハハなのでした。
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